久しぶりに大学医学部に戻って

by manager

というタイトルで何かを書かねばと思ってはや3年以上が経ちました。前任地(大阪バイオサイエンス研究所)は研究所だったので、百パーセント研究に打ち込める環境にありましたが、今は大学医学部のしかも解剖学教育担当の基幹講座。科研費のエフォートは勿論5%や10%ですが、以前は複数の研究費をもらうための仮の数字だったのが今ではまんざらうそではない本当のエフォートになりつつあります。大学は法人化後、予算の削減に加えて、外部資金獲得のさまざまな事務作業までが増えて、また形だけの大学院化は、(実質的でない)会議の数を増やすだけで、教授職は(面白くなく)つらいものに思えます。大学に求められている研究、教育、社会貢献に対して、いろいろと頑張ろうとすればするほど、こうやってゴールデンウィークもなく、締切の(を過ぎた)書類におわれ、疲労困憊の毎日を過ごすことになります。さらに、医学部は臨床研修義務化の流れの中で、臨床、基礎ともに大学は若い人にとって魅力のない存在になりつつあります。教員は勿論事務の中にも一生懸命頑張っておられる方も沢山おられます。しかし、未だに“公務員”という化石的な構成員がいる事も事実です。この矛盾のある機構の中にあっても、「学問は最高の遊びである」というモットーのもと、それでも学問を楽しむ学者になりたい、と思う気持ちだけは忘れないでいたいと思います。そして、研究所にはない大学最大の長所として、多くの学生が魅力に思える研究室にしたいと思います。

 

内匠 透